旅が教えてくれる大切なこと

カリブの旅、ハイチに嫁いだ日本人女性を訪ねて(1)

 

カリブ海のキューバより東側にあるイスパニョーラ島は、
半分がドミニカ共和国で、半分がハイチです。
同じ島を分つ国なのに、ドミニカはスペインの植民地だったので
国民はスペイン語を話し、ハイチはフランスの植民地だったので
フランス語を話します。

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それぞれの辿った歴史としては、アフリカからの黒人奴隷が独立後
支配していたスペイン人と黒人が手をとりあって、
今の国民のほとんどが混血のムラートであるドミニカに対して、
支配していたフランス人を皆殺しにして、黒人だけの国にしたハイチとは
暮らしや文化に相当な相違があるらしい。

実際、ドミニカはカリブ海特有の穏やかさがあって、国民もおおらか、
ビーチリゾートには海外からの観光客も多く、ある程度気をつけていれば
何度も行きたくなってしまうほど過ごしやすい。

その逆ハイチは観光で行くには相当気をつけなければ危険、と聞いていました。
「あそこは、完全にアフリカだよ」と行ったことのある旅人は言うし、
貧しさゆえの強盗殺人事件が耐えないらしい。

それで、行くか、行かないか相当悩んでいたときに、
「ハイチに嫁いだフジコさんという日本人がいて、会えると思いますよ」と
ドミニカで知り合った日本人ご夫婦に紹介してもらい、すぐにメールを送り、
現地で会えることになった。

ハイチを見てみたいという思い以上に
なぜそこで日本人女性が暮らすのか気になった。
とんでもない価値観をしているのか、なにか理由があるのか。

さっそく、サントドミンゴのCaribe Toursに行って国際バスを予約。
そうして、ドミニカに10日ほど滞在するなかの4日間はハイチを旅することにしました。

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往復3300ペソ(約1万円)に、出国税30ドル+200ペソ。
ほとんどの荷物はサントドミンゴ(ドミニカの首都)の宿に置かせてもらい
簡単な荷物だけを持って、リュックサック一つで行くことにした。
彼女が暮らすのは、ポルト・フランスの近くです。

サントドミンゴのバスターミナルへ向かい、出発。

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国際バスなので、乗ってすぐ機内食的なランチがでてきました。
ドミニカ側からの入国なので、ドミニカ料理です。
とはいえ、キューバともプエルトリコとも似ているから
この豆のご飯は何度も食べているような。

ばくばく食べていたら、通路を挟んで隣のハイチ人男性が
「美味しいかい? どこから来たの?」と気さくに聞いてきてくれて
なんだか、ハイチに対する緊張が溶けていきました。

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ハイチ側に入ると、道路が未舗装に。

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国境では、ドミニカからハイチのイミグレに入ったとたん
急に物売りが増え、「カリブのただ一つの黒人国家」と呼ばれるように、
あからさまに黒人ばかりになりました。

国境から、イミグレにいたハイチ人に電話をかりて、
フジコさんに国境に無事着いたことを伝え、予定通りバス停まで迎えにいきますと言ってくれた。

国境から約2時間。
砂埃の舞う道を走り、やがて鋪装された道路に変わり、
いよいよ首都ポルト・フランスに近づいたよう。
フジコさんのいる街で降りたのは、乗客で数名だけ。

ドキドキしながらバスを降りると、フジコさんと5歳の息子さんが
一緒に迎えにきてくれました。
車を運転してくれていたのは、フジコさんと一緒に同居している
日本人女性がいるようで、彼女の旦那さんということでした。
ハイチ人です。

この日は、すでに夕方で、予約したゲストハウスに直行しました。
ゲストハウスは、朝ご飯だけでなく、夜ご飯もついて50ドル。
正直なところ、ハイチは100ドル以上の宿が多いため、
ずいぶん良心的な宿らしいです。

それにしても、夜ご飯の時間は17時〜19時の間。
どんだけ、早いのさ!笑
それだけ、夜はでかけず早めに寝ましょうということですな。汗

ゲストハウスは銃をもった門番がいて、高い壁で外界が見えないようになっています。

フジコさんとは翌日一緒に街をめぐることにして、早々にご飯をいただくことにしました。
初のハイチ料理、なかなか美味しかったです。

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食後、なんと、猫が!
この1枚だけ撮れました。美猫です。

夜9時には寝ました。健康的です。

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つづく

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